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睡眠中の痙攣現象「ジャーキング」
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ウトウトした時のビクッ!睡眠中の痙攣現象「ジャーキング」

「ジャーキング」とは?

ウトウトしている時に体が「ビクッ!」と痙攣して目が覚めた経験はありませんか?

眠り始めた時や完全に眠り込んだ時に体がビクッと痙攣する現象を「ジャーキング」または「入眠時ぴくつき」と呼びます。

ジャーキングは不随意運動(自分の意思とは関係なく体が勝手に動いてしまう現象)のひとつで、人によって脚や腕、頭など様々な部位で起こり、痙攣が1回だけ起こる場合もあれば連続して起こる場合もあります。

ジャーキングは疲労の強い時や大きなストレスを抱えている時、寝心地の悪い姿勢で寝ている時(電車の椅子で寝ている時など)に起こりやすく、入眠時(眠り始めた時)だけでなく睡眠中(完全に眠り込んだ時)に起こることもあります。

また大きな音を聞いた時や声を掛けられた時など外からの刺激を受けた時に起こることもあり、時として痙攣と同時に下に落ちていく感覚や幻覚のような異常な感覚を伴うこともあります。

ジャーキングは性別や年齢に関係なく誰にでも起こる現象で、成人のおよそ6~7割の人が経験していると言われています。

不快なジャーキングはなぜ起こるのか?

入眠時に起こるジャーキング

睡眠は一般的にノンレム睡眠から始まり、その後にレム睡眠へと移行しますが、入眠時(覚醒した状態からノンレム睡眠に入る時)は脳の働きが不安定になります。

ノンレム睡眠は「脳の休息と体のメンテナンスのための睡眠」で、ノンレム睡眠に入ると脳は次第に休息した状態になり、同時に全身の筋肉は力が抜けて緩んだ状態になります。

ジャーキングが起こる原因は解明されていませんが、入眠時に起こるジャーキングは眠り始めて全身の筋肉が緩み始めた状態を脳が「高い所から落下している」と勘違いしてしまうため起こると考えられています。

入眠時の不安定な脳が間違った指令を体に向けて出してしまうことで無意識に脚や腕の筋肉が動いてしまうのですが、ジャーキングは肉体的・精神的な疲れや睡眠時の体勢の悪さなどが原因で起こりやすいと考えられています。

睡眠中に起こるジャーキング

ジャーキングは入眠時だけでなく完全に眠り込んだ睡眠中に起こることもあります。

睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠の二つの睡眠状態から成り立っていますが、睡眠中のジャーキングはレム睡眠中に起こると考えられています。

レム睡眠中の脳は、起きている間に得た大量の情報を眠りながら整理しているため起きている時よりも活発に働いており、このレム睡眠中に私たちは盛んに夢を見ています。

レム睡眠中のジャーキングは高い所から落ちる夢を見ている時に起こることが多く、脳が夢を現実だと錯覚してしまい「本当に高い所から落下している」と認識してしまうことで筋肉の痙攣が引き起こされると考えられています。

ジャーキングは病気なの?

ジャーキングは病気ではなく誰にでも起こる現象ですが、症状がひどい場合は「周期性四肢運動障害」という病気の可能性があります。

周期性四肢運動障害とは睡眠中に「足先の痙攣」「膝蹴りのような動き」「肘を素早く曲げ伸ばしする動き」などを繰り返してしまう症状で、年齢と共に発症率が高くなる病気です。

周期性四肢運動障害はジャーキングと同じように睡眠中に体が痙攣する病気ですが、痙攣が続く時間の長さと痙攣が起こる回数がジャーキングとは大きく異なります。

ジャーキングはごく稀に起こる瞬間的な痙攣を指しますが、周期性四肢運動障害は0.5~10秒程度続く痙攣が何度も起こり、重症の場合は1時間に50~100回の痙攣が起こることもあります。

睡眠時の痙攣がひどい場合は睡眠の質が下がり普段の生活に悪影響が出てしまいますので、周期性四肢運動障害が疑われる場合は専門医の診察を受けるようにしましょう。

周期性四肢運動障害の検査には終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)が用いられますが、この検査には健康保険が適用されます。

ジャーキングを予防するには?

疲労の強いときや大きなストレスを抱えているとき、寝心地の悪い姿勢で寝ているときなど、心と体がリラックスできずに興奮した状態になっているときにジャーキングが起こりやすいと考えられます。

ジャーキングにお悩みの方は、心と体をリラックスさせるために暮らしの中にアロマの香りを取り入れてみてはいかがですか?

心と体がリラックスできていないと入眠時の脳は不安定になりやすいため、アロマの香りで自律神経の働きを整えて心と体をリラックスさせることで入眠時の脳が安定してジャーキングの症状が緩和される場合があります。

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睡眠改善インストラクター
眠りの専門店 市田商店
店長 斎藤拓也